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レポート:MASKAワークショップ1日目

MASKAのワークショップのレポートをbug-depaysの宗方さんに書いていただきました。ワークショップのエクササイズの意図を的確に捉えられていて、
とても良いレポートです。

まずは一日目のイレーナのワークショップのレポートです。

〜〜〜〜
《「声」「からだ」「音」
パフォーマンスグループ「Project MASKA」(fromスロベニア)の2Daysワークショップ〜》レポート

第一日目
Irena Tomazin /イレーナ・トマジーン担当
参加者は10名予定のところ、15名の参加者が集まった。ダンサー・役者・ パフォーマー・ヴォイスなどの様々な表現を行う方々が集まったのも、こ の団体の色を表しているかのようである。

まずはウォーミングアップ。体の内側を開くためとのこと。 ペアになり、体をマッサージ(さすりながら)する。片方はそれに応える かのように発声していく。最初はペア同士様子見といった感があったが、徐々に動作(マッサージ)と声がリンクしていく組も現れてくる。 イレーナさんは声に関して、脱力・力まない・声帯を開くといったことを しきりに言っていた。
ここで面白いのが、ある参加者に対してイリーナさんが、体中をくすぐり 始めたことだ。くすぐられた参加者は自分の理性とは関係なく感覚的に思 わず反応する。笑い声となって感覚的なある意識(自律的なものではない)が、作用(くすぐり)に よって呼び覚まされていく。こういったやり方は、意識下の(というより は純粋な感覚)を声という器官に直接現すというシンプルながらも非
常に面白いアイディアだと思った。男性が甲高い声でなき笑うようにはし ゃぐ姿が(ほぼ自己に統制が取れずに)、そのことを端的にあらわしてい たと思う。

そして次は、ペアになり片方は目を瞑りその場に立ち、もう片方はその体 に声を投げかけることで相互の関係性を結ぶといったもの。(声でふれる ように・声でマッサージするように) 目を瞑り佇む周りを片方は声を発しながら徘徊する。低い声、ささやき声 擬音・遠近的な音の強弱といった「色々な音」を用いながら。やがて何組かは、声に体が導かれるように反応してくる。その動きによってまた音が変化してくる。ある種のフラットな相互関係の構築である。これは、「行為が生み出す相互関係」として非常に美しいものだと感じた。

そして次のインプロビゼーションは、今までの方法を踏まえて、自分の名前をコードとし、動きながら名前を抑揚・強弱を変えながら、発声するというもの。参加者から様々なアイディアが溢れ出て面白い。「名前」が、ときには滑稽で切なくもあり、ときには恐ろしくもある。表現においての
感情の発露は、コード(概念)をトレースするものではなく、内なるもの(無意識の・意識下にある感覚)の溢れ出れでてしまった現れとして起こるような様のようである。これはヨーロッパの表現者が多様な方法を用いて開拓しているひとつの表現方法論である。現代において、オーソドックスなメソッドではあるが、大変興味深いものだった。(この団体は、それを音響や様々な表現ジャンルと融合させながら身体の可能性を模索している。だからこのWSが、身体性に偏らない幅の広さにつながることが2日目のWSで明らかになった。)

最後に、参加者が向かい合い2列になり、ステップを踏みながらリズムを生み出し、そのリズムにイリーナさんが古い民謡を歌う。足音に手拍子がつく。ひとつの旋律の誕生である。やがて、イリーナがリズムを止めて歌だけにしたり、歌を止めたり、各参加者に歌わせたり(構成)することで、ひとつの楽曲が誕生した。

こうして一日目は終了した。
シンプルな身体機能を用いて、内なる感覚を表現するといったこれらの方法論は、シンプルなゆえに複合的な表現を生むものなのだと再認識させられた。それは身体のシンフォニーといったことなのかもしれない。

text by 宗方勝(bug-depays)
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〜〜〜〜〜

二日目のハンナのワークショップのレポートは後日アップします。
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by raftspace | 2009-06-11 12:36 | 報告

Ciao!MASKA

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MASKAの三名(イレーナ、ハンナ、ティナ)は、無事本国スロベニアに帰国しました。一週間の滞在中、ワークショップと公演を行ってもらいました。

ワークショップは15名ほどの方が参加してくれて、和気あいあいとした雰囲気のなか、さまざまな発見のある、興味深いワークショップでした。ワークショップの内容は随時報告していきます!

公演のほうもおかげさまで満員になりました。観客はイリーナとハンナから発せられる「声」「音」「身体」の独特な世界に引き込まれました。イリーナの声は、心の奥と共鳴するような響きがあり、さまざまな記憶が呼び覚まされるような感じがありました。サウンドデザイナーであるハンナは、そのイリーナの声をマイクで拾い、彼女の声から発せられるイメージを最大限に引き出していました。ダンスともヴォイスパフォーマンスとも括ることのできない、独特な公演でした。この作品は、これからさらに変化していき、今年10月スロベニアにて初演を行う予定だそうです。

そして、公演後の交流会にたくさんの方が残っていただき交流を深めました。

今回の滞在をMASKAの三名もとても楽しんでくれたようなので、良かったです。RAFTとしても、とても楽しく充実した時間が過ごせました。また、こういった国際交流企画が出来るといいなあと思っています。

面白そうな企画があれば、ぜひ持ち込んでください。

写真はMASKAの三名です。左からティナ(プロデューサー)、イレーナ(ダンサー)、ハンナ(サウンドデザイナー)。
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by raftspace | 2009-06-05 15:32 | 報告


オルタナティブスペース[RAFT]の日誌。企画のお知らせ、報告などをしていきます。


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